
前回はTCH(上下歯列接触癖)についてご説明しました。
ではここで、簡単なTCHのセルフチェックをしてみましょう。
◎まっすぐ前を向いて、軽く唇を閉じたまま、上下の歯が触らないように少し離す。
⚠チェックポイント⚠
・口とか顎の周りに違和感がある。
・そのままで5分間維持できそうもない。
どうでしたか。
どちらかひとつでもあてはまれば、かなりTCHの可能性が高いと考えられます。
(※このテストにひっかからなくても、TCHの方はいらっしゃいますので注意してください。)
TCHは、日常生活の中で無意識のうちにやってしまうため、なかなか発見するのが難しいのですが、注意深く気にしているとハッと気づく瞬間が来ます。
今までの患者さんの発見した瞬間の例をあげると、
・キャベツの千切りを作っていた時。 ボーっと考え事をしていた時。
・パソコンをやっていたとき。
などなど様々です。
ちなみに私もやっていました(笑)
私がハッと気づいた瞬間は運転していて赤信号で停まっていた時です。
一度気がつくと、どんどん気づくようになります。
では、どうすればTCHを改善できるでしょうか。
いくつかの方法をご紹介します。
・ほっぺたを両手ではさんで軽く上下の歯を合わせる。
TCHに有効と言われているトレーニングです。筋肉をリラックスさせるために行います。
ぎゅっと噛まなくても筋肉が動くのがわかりますね。これは強く噛まなくても筋肉は仕事をしている証拠です。
こんな軽い筋肉の収縮でも長時間にわたって行われると強いダメージを与えます。まず触れているだけで筋肉が動いてしまうことを自己認識しましょう。
・歯を離して脱力する。
唇を軽く閉じていても上下の歯と歯の間に2ミリくらいの少しの隙間があるのが理想です。いつもこの状態を目指し、意識的に歯を離すようにしましょう。
・自分が無意識にTCHをしてしまっている場所に張り紙をする。
「歯を離す」など、目に触れるようにし、早めに気が付くようにします。
これらをくり返してトレーニングし続けると、いろいろな症状が改善できます。
しかし、やめるとまた戻ってしまうので、注意が必要です。
最近、急増しているTCH。
TCHがひどいと歯も顎も悪くなります。
歯と歯がくっついているだけで、いろいろな問題が出てきてしまうのです。
皆さんも、思い当たるところがあったら、すぐに歯医者さんに相談しましょう!
